「トイレの水が逆流したらどうしよう！」「ちゃんと水を流しているはずなのにどうして逆流するの？」
トイレの水は重力により下に流れるものと考えると思いますが、下から上に水が逆流してくることがあります。また、逆流しているようでも、一時的にトイレの水面が動いたり水が飛び散ってしまうということもあり、これは逆流ではありません。
今回のコラムでは「トイレの水の逆流」をテーマにその原因と修理や対処方法についてご紹介していきます。
トイレの水が逆流する主な原因とは？
「トイレの水が逆流してきた時にはどう対処すればいいのか？」と考える前に、まずはその原因を知っておくことが上手く対処するためのポイントになります。
トイレの水が逆流する主な原因は、大きく分けると4つあげることができます。
1.便器の奥にモノがつまる
2.排水口、排水管にモノがつまる
3.集中豪雨や災害などによるもの
4.排水ますなどの排水設備の不具合によるもの
それでは、順番に一つ一つ見ていきましょう。
便器の奥にモノがつまる：原因1
便器は排水口を通って、排水管につながっています。便器から排水口までの間に異物が詰まってしまうと、上手く水が流れずに逆流することがあります。
トイレの芳香剤が詰まっていたケース
基本的には水に溶けないものをトイレに流してしまうとつまりますが、水に溶ける水溶性のトイレットペーパーやトイレクリーナーなどでも、一度にたくさん流してしまうとつまってしまうこともあります。
ペットシートが詰まっていたケース
排水口、排水管にモノがつまる：原因2
便器の奥の排水口や排水管にモノが詰まってしまうと、原因１のように水が流れにくくなり逆流することがあります。原因１の便器内よりも奥に異物が詰まっている状態です。
集中豪雨や災害などによるもの：原因3
豪雨などで雨量が多くなると、下水の水位が上がり下水から逆流することがあります。立地なども関係してきますが、一戸建てやマンション、アパートの１階に住んでいる方は、特に注意をしていただければと思います。
災害や豪雨とトイレは何の関係があるの？と思われる方も多いと思います。
実は下水道は排水方式が合流式と分流式とに分かれています。合流式というのは汚水と雨水を同じ管で集めて流していきます。分流式というのは汚水と雨水を別の管で別々に流していきます。
ここで問題となるのは、合流式の場合です。
大雨が降るとその雨水がトイレからの汚水が流れる管に大量に流れ込むので、下水道は雨水でいっぱいになりトイレの汚水は流れにくくなります。下水道の圧力が高くなり公共の下水道に近いトイレから逆流する恐れがあります。
地域の水道局のホームページなどで、合流式かどうかを一度確認してみてください。
排水ますなどの排水設備の不具合：原因4
下水道の方式が合流式ではなく分流式の場合には、下水道ではなく排水設備に原因が隠れているかもしれません。
原因１～原因３にあてはまらない場合には、排水管や排水ますなど自宅の排水設備に問題がないか専門業者に詳しく調べてもらうことができます。トイレの水が逆流してくるのは不衛生ですし、トイレから水を流せないこともあるので精神的にもきついと思います。
まずは原因を知ることで、正しく対処することができるのです。
対処法と修理のポイント
ここまではトイレの水が逆流する原因について解説してきました。
ここからは、対処法と修理のポイントについてご紹介していきます。雨の日にゴボゴボという音が気になるという方や、トイレの流れが良くないという方、逆流したらどうしようと不安な方はぜひ参考にしてみてください。
原因1の便器の奥に詰まった場合や、原因2の排水口、排水管に詰まった場合には軽微ならばラバーカップなどでつまりを解消することができます。
原因3の集中豪雨や災害などでは、ほとんどのケースでは天候の回復による時間の経過で解決します。実際には自治体の対応を待つことになると思います。国土交通省では下水道の水位が急上昇した場合にどう防げばいいのかなど「家庭で役立つ防災」で逆流する可能性が高いケースではビニール袋に水を入れた水のうが有効としています。
原因4の排水設備の不具合では、排水管や排水ますが詰まってるというケースがよくあります。排水管洗浄などで対応できることがありますので、一度調査をしてみるのが安心です。
トイレの水の逆流まとめ
今回は「トイレの水の逆流」をテーマに、原因と修理や対処方法などについてご紹介してきました。
今回ご紹介した以外にも、排水量が増えるなどのさまざまな条件が重なって、便器の中が負圧になり封水という水が押し出されて水が飛び出したりすることもありますが、それは逆流ではないので問題がないというケースもあります。
地震などで排水ますが破損していたり、排水管や排水ますのつまりがひどい状況で解消するのにかなりの時間を要することもあります。その間にトイレが使用できないと不便ですし、家主さんは賃料の減額などにつながることもあるようですので、気になるようでしたら点検などで安心に繋げることもできます。
トイレから水が逆流していい気持ちはしないと思います。排水管や排水ますなども長年使用すると、人間の血管と同じように普段からメンテナンスをしたり点検をする事で、トラブルを防ぐこともできます。長年、水のトラブルのご相談を受けながら皆様のお悩みに寄り添ってきました。
原因がわからない状況ではご不安だと思いますので、状態をみて適切なアドバイスをさせていただきます。
依頼できる業者や料金について、詳しくは「水漏れ修理とトイレ救急社」の「住まいの水もれ」をご覧ください。
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