トイレに異物(固形物)を流してしまい、業者を呼ばずに自分でトイレを修理したいと思ったことはありませんか。もちろん業者はプロですので、呼べばすぐにかけつけて、的確な修理をします。しかし、感染症が気になる昨今は自分で作業をして修理を希望する方もいらっしゃるはずです。
このページでは、「トイレ便器の取り外し方」を解説しています。
トイレに異物を流してしまって、自分でどうにか修理をしたい方はぜひご参照ください。
考えられる大変な内容
いざ便器を取り外すぞ! と思っても、「やっぱりやらなきゃよかった」と後悔する方は一定数いらっしゃって、この後悔した段階では時すでに遅し状態なこともあるのです。
そんなことにならないように、まず最初に想定される困難な作業についてご紹介しますね。
トイレは重い!
トイレはとっても重いのです。
タンク付きトイレの重さは約40キロで、便器が約22キロから25キロ、タンクは16キロから19キロくらいあります。
これを難なく持ち上げることができない場合は、厳しいようですが、トイレ便器の取り外しはまず無理と言えます。
トイレタンクや便器は陶器でできています。みなさんご存じのように、陶器は割れますよね。
なんとか25キロほどの便器を一生懸命持ち上げたとしましょう。しかし、重すぎてドスンと床に落としてしまうこともあるかもしれません。ヨロヨロ…となることもあり得ますよね。これでは陶器でできている便器が割れてしまいます。
つまり、25キロほどのものが何とか持ち上がる力を持っている、というだけではダメなのです。余力があるくらいではないと作業にはなりません。
小学生の体重と同じ?
便器の重さと、タンクの重さを知って、「うちの子と同じくらいだ」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
小学校1年生の平均体重が約20キロ、小学校2年生の平均体重が約25キロです。
便器であれば、小学校低学年程度、タンクであれば、年長さん程度の重さだと考えられます。
普段、子どもを抱っこすることがある方にとっては、いけるかも! と思うかもしれませんが、便器やタンクをあなどってはいけません。
子どもを抱くときは、わきの下などに手を入れてヒョイっと持ち上げるかと思いますが、便器やタンクは子どもと比べて持ちにくいです。子どもを抱くような感覚とは違い、ずっしりとしています。(便器やタンクは子どものようにジタバタはしませんので、その点は楽かもしれませんが^^)
ここまで読んでいただき、少しでも不安がある方には、ご自宅での便器取り外しはおすすめしません。万が一便器が割れた場合は新しい便器に交換することになりますので、無理をしないようにしてくださいね。
当社のようなトイレ修理業者に依頼をしてください。
ご理解いただきたいこと
次に作業をする前にご理解いただきたいことを解説していきます。
トイレと言っても、さまざまなタイプがあります。メーカーも複数あり、同じメーカーでも品番が異なれば、作業にも多少の違いはあります。
すべてのトイレに対応した説明はここではできませんので、ご使用中のトイレがこのページでの説明に必ずしも適応するとは限らないことをあらかじめご理解くださいますようお願いいたします。
また、ユニットバス内のトイレは、このページで説明する方法では取り外すことができませんので、ご了承ください。
用意するもの
トイレ便器を床面から取り外すために、用意するものをご紹介しますので、参考にしてください。
・パッキン19ミリサイズ数個
・モンキーレンチ
・マイナスドライバー
・バケツ
・灯油ポンプ
・雑巾
・フランジパテ(便器の左右に2本ずつのネジがあるタイプの場合)
・密結パッキン(タンクと便器の接続部がパッキン接続の場合)
・上記のほかに、プラスドライバーが必要な場合もあります。
パッキン19ミリサイズのものですが、インターネットでだいたい200円前後で販売されています。19ミリとはパッキンの最大幅で、一般的には商品に「19ミリ」と記載されていますので、よく確認して購入してください。
事前にトイレ便器を確認して、左右に2本ずつネジがある場合は、フランジパテをご購入ください。フランジパテもインターネットでの購入が可能で、だいたい400円から800円ほどの値段です。
タンクと便器の接続部がパッキン接続の場合は、密結パッキンが必要となり、トイレによって密結パッキンのサイズや形状が異なります。事前にどの規格の密結パッキンが必要か調べておいてください。密結パッキンもインターネットで購入が可能で、500円から1000円ほどで購入ができます。
ここまで、必要な道具やパーツはインターネットで購入ができる、と書かせていただきました。とても便利な世の中になりましたよね! しかし、有人店舗と違い、専門のスタッフへの相談できないインターネットでのお買い物には気を付ける必要があります。サイズはよく確認して間違っていないか見ておいてください。
開封をして、いざ作業をしたら適合しなかった、ということも珍しいことではありません。開封済みであれば、返品、交換ができませんので、気を付けましょう。
手順1・止水とタンクのフタの取り外し
さて、必要なものがそろったら、実際に作業をはじめます。最初にトイレの止水とタンクのフタを取り外してください。
トイレには止水栓がありますので、探して水を止めましょう。
上の画像に写るものが止水栓で、マイナスドライバーや100円玉など硬貨を使用して、時計回りにまわすことで止水ができます。水道元栓も閉めてください。水道元栓は戸建て住宅であれば、ご自宅敷地内の地面にある量水器と書かれたフタの中にあります。時計回りにまわして閉めてください。(レバータイプであれば反対側に倒します)集合住宅にお住まいの方は、玄関扉左右どちらかにある金属扉内に水道元栓がありますので、見てみましょう。
止水をしたら、トイレ室内に水が供給されない状態になりますが、まだタンク内には水がたまっていますので、洗浄レバーをまわしてタンクの水を抜いてください。
トイレのフタは持ち上げるだけで開くパターンもありますが、持ち上げるだけでは開かないこともありますので、その場合の手順を紹介しますね。
トイレタンクのフタを持ち上げただけでは取り外さない場合は、ナットでつながっていますので、このナットを左に回して(反時計回り)取り外します。手で回して外せますよ。
手順2・給水パイプの取り外しとタンク固定ネジ2個の取り外し
給水パイプは、タンク側面にあるタイプとタンク下側にあるタイプの2パターンがあります。
たとえば、下の画像であればタンク側面にあるタイプです。
ナットを回して給水パイプを探して取り外してください。
タンクを固定しているネジは、タンク下側に2個ありますので、ナットを反時計回りにまわして取り外してください。ナットを反対に回さないように注意しましょう。
反対に回してしまうと、ギュウギュウに閉めてしまい、便器やタンクが割れてしまう可能性がありますので、ご注意ください。
手順3・タンクを持ち上げて取り外す
このタイミングではまだタンク内に水が少量残っているはずですので、雑巾でふきとってからタンクを持ち上げて取り外してください。
重いですので、十分に注意をしましょう。
手順4・便器の水を抜いて、便器固定ボルトの取り外し
ここからは便器の作業です。便器の水をまず抜きましょう。ここで灯油ポンプや雑巾を使用して便器内の水をバケツに移していきます。
便器は床にネジで固定されているのすが、便器によって下記のような3タイプがあります。
・便器の左右に2本ずつボルトがあるタイプ
・便器の左右に1本ずつボルトがあるタイプ
・便器の左右に1本ずつと正面に1本の3本のボルトがあるタイプ
ネジキャップを取り外してから、すべての固定ボルト(ネジ)を取り外してください。
手順5・便器を持ち上げて取り外す
ボルトを取り外したら、便器を持ち上げて取り外します。すでにお伝えしていますが、便器も重いですので、取り扱いには十分注意をしてください。
ここまでで、便器は取り外したことになります。
作業をまとめると、最初に水を抜くことが重要です。水を抜かないと、床に水がこぼれてしまいますので、止水をした上で、必ずタンク、便器の水を抜いてから作業をしてください。
作業の続きは、こちらからご覧ください。
トイレの取り外しと取り付け方法(手順を詳しく解説) | 水もれ修理とトイレ救急社 (toilet99.net)