前回は「トイレ便器の取り外し方(手順を詳しく解説)」でトイレの取り外し手順を詳しく解説いたしました。今回は、次の4項目について詳しくご紹介しています。
・トイレ便器からの異物の取り出し方
・排水口に異物がつまっているときの対処法
・トイレ便器を元に戻すときの注意点
・トイレの水も開栓方法
についてまとめていますので、前回の記事を読んだ上でご参照ください。
なお、ユニットバス内のトイレではこちらの手順とは異なりますので、ご参考になさらないようお願いします。
異物の取り出し
トイレにつまった異物は、便器の中または排水管の中にあります。
前回の記事で、すでにトイレ便器を床面から取り外している状態かと思いますので、トイレ便器の裏を確認して排水口をのぞいて異物が見えれば取り出してください。
トングや割り箸を使用すると取り出しやすいですよ。
この時点でトイレ便器の裏に異物が見えない場合は、細くて曲がるものを便器裏の排水口から入れてみて取り出してみましょう。
便器の裏を見ても、異物が見当たらない場合でもすぐには諦めないでください。この場合は、便器内ではなくトイレ排水管の中に流れていった可能性がありますので、ワイヤー工具を買ってきて排水管に入れてみましょう。
ワイヤー工具は聞いたことがない方も多いかと思いますので、解説します。
【ワイヤー工具とは】
ワイヤー工具とは、細いパイプ掃除に長けた修理道具です。数メートルの長さがあるワイヤーをトイレ排水管に入れることで排水管につまった汚れなどを掃除することができます。
ワイヤー工具はホームセンターやインターネットで購入が可能です。インターネットだと、1000円から2000円ほどで購入ができますので、探してみてください。
※購入する際の注意点
先端にブラシがついた道具も売られていますが、用途が異なります。トイレ排水管に異物がつまった可能性がある場合は、ブラシなしをご購入することをおすすめします。
ワイヤー工具は戸建て住宅でトイレが1階にあるお宅でのご使用をおすすめします。集合住宅の場合は、ワイヤー工具での作業はなさらずに、修理業者を呼んでください。
【注意点】
排水管の中にネジや道具などを落とさないように気を付けましょう。作業に集中するあまり、近くに置いてあった小物などを落としてしまうことがあります。排水管に落とすと、取り出せなくなるばかりか、つまりを引き起こすことになりますので、十分にお気をつけください。
落とす可能性があるようなものはあらかじめ片付けておいてから作業をすることをおすすめします。
フランジパテの取り付け
※トイレ便器の左右に2本ずつネジがあるタイプのトイレ以外ではこちらの作業は必要ありませんので読み飛ばして次の「パッキンの交換」にお進みください。
ご自宅のトイレが、便器の左右に2本ずつ(合計4本)のネジがあるタイプの場合はこちらの項目をお読みください。
便器左右に2本ずつネジがあるタイプのトイレでは、床面にある丸いフランジについているパテというものをすべて取り除く必要があります。さらに、新しいパテに交換する必要もあるのです。
便器側にもパテが付着していますので、それも取り除いて交換してください。
フランジパテはマイナスドライバーを使用することで取り外せますので、お試しください。
フランジパテはインターネットで数百円から2000円ほどで購入が可能です。
パッキンの交換
各接続部のネジを取り外した箇所にパッキンがあった場合は、そのパッキンも新しいものに交換をする必要があります。パッキンは数百円から1000円ほどでインターネットで購入することが可能です。古いパッキンをそのまま使用することはできません。古いパッキンは変形しています。無理に古いパッキンを使うと接続部がゆるみ水漏れする可能性がありますので、パッキンは新しいものに交換しましょう。
トイレの取り付け
トイレ便器の取り外し手順でご紹介した手順と逆の作業をすすめることで取り付けることが可能です。
この項目では、トイレ便器の取り付け作業時に注意するべきことについて解説します。
ネジを回す方向
基本的にネジは左回り(反時計回り)にまわすことで緩みます。反対に右回り(時計回り)にまわすとしまります。緩めるつもりで反対に回してしまうと、ネジがしまりすぎて便器が割れることがありますので、注意してください。
ネジを回す前に、まわす方向が適切かどうかご確認ください。
モンキーレンチでネジをしめる際に、パーツが一緒に回ることがないように気を付けましょう。
ネジのしめ具合
前回の記事でトイレ便器は陶器でできているとご紹介しました。陶器部のネジをしめすぎると便器が割れる可能性がありますので、ネジはギューっとしめすぎないようにしてください。適度にしめつけるようにしましょう。
コツは1本ずつギュっとネジをしめるのではなく、半分くらいまですべてのネジをしめておき、それから少しずつさらにネジをしめるとよいですよ。
タンクの設置
トイレタンクを便器の上に設置するときは、真上からゆっくりとおろして取り付けてください。斜めに下ろしてしまうと、水漏れする可能性がありますのでご注意ください。
こちらも前回の記事でも触れましたが、トイレタンクは陶器でできているものがあるため、無理にドスンと下ろすとタンクや便器が破損することがありますので、ゆっくりと作業をしましょう。
水道の開栓
トイレ便器とトイレタンクを取り付けたあとは、給水パイプを止水栓に取り付けてから、水道の開栓をしてください。
開栓の前に、取り付けていないパーツがないかよくご確認することも忘れずにお願いします。パーツの取り付け不足があるまま水道元栓を開栓をしてトイレを使用すると、水漏れする可能性があります。
開栓は最初に水道元栓、そのあとにトイレ止水栓の順で開けてください。
ここまでご自宅でできるトイレの取り付け方をご紹介しましたが、途中でひとりではやはり無理だと判断される方も多いかと思います。このような場合は、ご無理をなさらずにお気軽に当社へご相談ください。
対応地域
【東日本の対応地域一覧】
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