上の階から下の階へ水が漏れることを『階下漏水』(かいかろうすい)と呼びます。こちらは水漏れの一種ですが、集合住宅で発生すると上の階に住む人と下の階に住む人の予定を合わせる必要があるなど、修理に取り掛かるまでに調整が必要なこともあります。
今回は、天井から水漏れがする階下漏水の修理について解説します。
実際の修理事例も画像を交えて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
天井から水漏れする階下漏水
「キッチンの天井から水が漏れている」と、お客さまから電話がありました。くわしくお話をお聞きしたところ、水漏れが始まってからすでに2週間が経過しているとのことです。別の業者に修理依頼をしたところ、点検を重ねても水漏れ原因となる箇所が特定できずに修理ができななかったため、当社をネット検索で見つけてお電話をくださったのでした。
戸建て住宅の場合は、階下漏水の修理はしやすいと言えますが、アパートやマンションなどの集合住宅の場合は、上の階の住人と下の階の住人のどちらも在宅の時間に修理をする必要があります。
次で階下漏水の手順をご紹介します。
階下漏水の修理手順
階下漏水の手順は次のとおりです。
- 出張点検による原因調査とお見積り金額の提示
- お客さまお申し込み後、水漏れ修理
- 水漏れがおさまったことを確認後、内装の復旧工事
くわしく解説いたします。
【出張点検による原因調査とお見積り金額の提示】
階下漏水には原因があるので、まずその原因を特定することが重要です。原因がわからないからには修理は非常に困難です。
漏水を病気に置き換えて解説します。体調不良で病院にかけこんでも、検査せずに処置をするのは難しく、まずは体調不良となる原因はなにか、調べる必要があります。必要に応じて小型カメラによる点検やMRIを受けることもあるでしょう。そこから、胃の病気、腸の病気などがわかっていき、それに対して適切な処置をするのが治療です。
水道修理業者も同じで、まず漏水の原因となる箇所を点検によって調べます。こちらは場合によっては長時間を要することもあります。特定できるまでていねいに調べて、原因特定後に修理費用の見積もり金額を提示します。
出張点検の目安は、8,000円から15,000円です。修理費用の見積もりは、水漏れの原因や状況によって大きく異なるため、ここで一概に金額を明記することは困難ですが、当社は良心的な価格で作業をしている業者です。ご安心してご依頼ください。お客さまが金額に同意していないにも関わらず修理をすることはございません。
【お客さまお申込み後、水漏れ修理】
当社から修理費用の見積もり金額を提示し、お客さまによる修理のお申込みをしていただいたあと、水漏れ修理をします。上の階での修理・下の階での修理、どちらも発生する可能性があるので、階を行き来することがございますので、あらかじめご理解ください。
【水漏れがおさまったことを確認後、内装の復旧工事】
修理で壁紙や床材を剥がすこともあります。また水漏れで壁紙などが傷んでいる可能性もあるため、その時は内装の復旧工事をすることもあります。
階下漏水の修理事例
ここからは、冒頭で記載したキッチンから水漏れがすると訴えるお客さま宅での修理事例をご紹介します。
今回のお客さまは集合住宅の105号室にお住まいで、上の階の205号室の方がご在宅のときに点検に行きました。くわしく原因を調べたところ、水道管(パイプ)に小さな穴が開いていて、そこから水が漏れているとわかりました。お客さまに水漏れ原因を伝えると、「これでようやく修理ができる」と安心された表情です。修理費用のお見積り金額を提示して、お申込みをしていただきました。
今回は、天井を開口して対応しています。
こちらは105号室(下の階にお住まいで修理依頼の電話をくださった方)で撮影した画像です。天井部には水道管があり、そこに小さな穴があいて水漏れがしています。原因はおそらく経年劣化です。
穴が開いた水道管の一部を交換することで修理しました。交換後、しばらく様子を見て、水漏れがないことを確認し、開口していた天井部をふさぎました。
水ぬれ保険など
お客さまが加入している災害保険の内容にもよりますが、一部または全額を保険適用にて修理することができる場合があります。保険が適応されるかは加入保険に確認してください。管理会社やオーナーさまにも一度相談するとよいかと思います。
※保険適用の場合は、必ず当社に事前に問い合わせをお願いいたします。※
修理作業後に「保険適用にしたい」とご連絡をいただいていも、必要な手順を踏んでいないことで問題が発生する可能性があります。事前に保険適用をする旨、必ずご連絡をください。
よくある階下漏水の原因
さて、階下漏水はどのような原因で発生するのか、ここではよくある原因をご紹介します。
【水道管や給湯管のピンホール】
戸建て住宅・集合住宅に関わらず、どのような家でも水が通っていれば水道管や給湯管が配置されています。これらは経年劣化をして小さな穴(ピンホール)が開くことがあるのです。新築で穴が開くことはほぼなく、だいたい建築後20年を超える建物でピンホールによる漏水が発生します。
【排水のオーバーフロー】
オーバーフローとは、「溢れる」という意味。トイレ、キッチン、洗面所、風呂場などから出た生活排水は、排水管を通り下水へと流れます。水だけではなく、固形物、排泄物、皮脂、髪の毛なども流れるため、つまりが生じることもあるのです。つまってしまい、水がスムーズに流れなくなると排水が逆流し、排水管のつなぎ目などから水が漏れ出して、階下漏水につながります。オーバーフローによる漏水は、早い場合だと建築後数年で発生します。
【給水管や排水管の接続部の不具合】
給水管や排水管は複数のパイプがつなぎ合わさっていますが、この接続部が抜けるなど不具合が生じることでその部分から水が漏れます。多くの場合は、建築後20年以上が経過している建物で発生しますが、まれに新しい建物でも発生します。
上記のように原因は複数あるため、ていねいな点検が必要です。
当社は階下漏水の修理を得意としておりますので、お気軽にご相談ください。
【関連ページ】
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青色や赤いカバーが巻いてある白いパイプから水が噴き出している水漏れの修理
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